「GA4にアップデートしたら、ユーザーの性別や年齢のデータが見られなくなった」
「設定してもデータが表示されない」
上記のような悩みを抱えている方が多いことからわかるように、GA4ではユーザーに関する情報を見るのが難しくなりました。とはいえ設定は一度きりで、時間や手間はかかりません。
今回は、GA4で年齢や性別のデータを確認する方法と、そのデータの活用方法について解説します。データが見られなくてお困りの、Web担当者・ブロガーの方はぜひご覧ください。
目次
【GA4】年齢・性別が確認できない理由
Googleアナリティクスの従来のバージョン「UA」では、年齢や性別の情報を含む「ユーザー属性データ」が自動で集計されていたので、デフォルトで確認することが可能でした。
しかし「GA4」にアップデートされてからは、集計すら自動では行われません。GA4で年齢・性別データを見られないのは、デフォルト設定では表示されないためだったのです。
ユーザー属性を確認するためには、Googleシグナルを有効化しなければなりません。詳しい方法はのちほどご紹介します。
ユーザー属性データについて
そもそも「ユーザー属性データ」とは、年齢・性別・地域などの「どのようなユーザーがサイトに訪れているのか」を示すデータです。
収集できるユーザー属性データ
- 年齢
- 性別
- 地理的位置
- 言語
- 興味・関心
- 購入履歴
- デバイスやブラウザ情報
以上のようなデータを収集し、分析を繰り返すことでWebサイトのコンテンツ改善や、動線設計などの改善策を考えられます。
広告の情報を分析すれば、ターゲティングやセグメンテーションにも役立つでしょう。
ユーザーの年齢・性別を確認する方法
では、Googleアナリティクス上での設定方法・データ確認方法をご紹介します。
Googleシグナルを有効化する
ユーザー属性データを取得するためには、Google シグナルを有効化する必要があります。
Googleシグナルの設定方法
- 「管理」画面の「データ設定」より「データ収集」を選択
- 「Googleシグナルのデータ収集」の画面で「設定」を選択
- 別画面に遷移
- 「Google シグナルを有効にする」の画面で「続行」「有効にする」をクリック
- 元の画面に戻り「Googleシグナルのデータ収集」に表示されているトグルがONになっていることを確認
以上の手順で、Googleシグナル有効化の設定が完了します。
※前提条件として、「Googleにログインしているユーザー」の情報をGoogle アナリティクスに紐付けるものなので、すべてのユーザーのデータを取得できるわけではないことを覚えておきましょう。
レポートを確認する
Googleシグナル有効化のあと、年齢・性別データを確認するための手順をご紹介します。
【レポートの確認方法】
- 左メニューの「レポート」より「ユーザー属性」の「ユーザー属性サマリー」を選択
- MALE(男性)・FEMALE(女性)の大まかなデータが表示される
- 詳細なデータを調べたいときは「ユーザー属性の詳細」を選択
以上の手順で年齢・性別データを詳細に確認できます。
設定しても年齢・性別データが見られないときは
なかには、Googleシグナルを有効化してもデータが見られないケースがあります。
下記では、すぐに試せる対策と、データが表示されない原因をご紹介します。
翌日まで待ってみる
Googleシグナルを有効化したあと、データを確認できるようになるまでには24時間程度かかることが多いです。
なかなか表示されないと心配せずに、翌日まで待ってみましょう。
PV数を増やす対策をとる
翌日まで待ってみてもデータが表示されないときは、データ不足の可能性があります。早くデータ不足を解消してユーザー属性データをチェックするためには、ユーザーのPV数を増やしてデータをためるしかありません。
上記のような現象が起きるのは、各属性データには「しきい値」という最低ラインが定められていることが理由です。集計データが「しきい値」を下回るときには「データがありません」の表示が出てしまい、データの確認はできません。
集客力があるWebサイトにするうえでも、ユーザー属性のデータを収集するためにも、PV数を増やす対策をとることは重要です。
それでもダメなら|プライバシー制限がかかっているかも
上記の対策をとってもユーザー属性データをチェックできないときは、プライバシー設定による制限がかかっている可能性があります。
GA4では訪問ユーザーのプライバシーを守るため、収集されたデータが一定の基準を満たさない場合はレポートにデータを表示しないケースがあります。
Googleアナリティクスの利用者が、エンドユーザーの身元を推測できないようにするものです。
取得した年齢・性別データの活用方法
取得したユーザー属性データの情報は、どのように活用するのが効果的なのでしょうか。
今日から使えるデータの活用方法をご紹介します。
狙うべきターゲットとのズレを確認する
自社サイトがターゲットとしているユーザーと、実際に訪問しているユーザーの間にずれがないかを確認しましょう。
ずれが起きているケース
- ターゲット:30代の女性
- 実際に多いユーザー層:40〜50代女性
この場合、狙っているターゲットが訪問していないことがわかります。コンテンツ・デザインの再考が必要でしょう。
反対に、狙っている通りのターゲットが訪問していると分かれば、運営の方向性が明確になり、コンテンツの深掘りが可能になるでしょう。
コンバージョンが高い層を確認する
コンバージョンが高い層を確認することで、どういう人に自社のサービスや商品が刺さっているのかが分かります。
さらに、各属性のボリュームやコンバージョン数をチェックすると
- アクセス数が多く、コンバージョン数が少ない層があれば「コンバージョン率がボトルネックになっている」と仮説を立てられる
- アクセス数が少なく、コンバージョン数が多い場合「その属性に対して広告を出すことが有効だ」と仮説を立てられる
上記のように、今後の施策を考えるために役立てられます。
新しいターゲットを開拓する
ユーザー属性データを見て、運営側が予期していない層からの流入が多い場合、新しい ターゲットとして開拓を進められるかもしれません。
工夫によっては、集客の増加やコンバージョン数の増加も見込めます。 ゴールから逆算した施策立案にも役立つでしょう。
まとめ
Googleアナリティクスを有効的に活用し、年齢や性別などのユーザー属性データを分析すれば、Webサイトの改善につながります。デフォルト設定では年齢・性別データは表示されないので、GA4にアップデートしたタイミングで Googleシグナルの有効化設定も実施しておきましょう。
データが見られるようになったら、
- 狙うべきターゲットとのズレを確認する
- コンバージョンが高い層を確認する
- 新しいターゲットを開拓する
以上のデータ活用方法を念頭において、Webサイトの改善に役立ててください。
GA4で入手できるデータをうまく活用して、より効果的なWebサイト運用を目指しましょう。