Web広告運用において、「適切な入札価格をどう設定すれば良いのか?」という悩みは尽きないもの。そんななか、広告成果の最大化と運用負担の軽減を両立する手段として「自動入札機能」があります。
しかし、「どの戦略がベストなのか」「手動入札と比べて本当に効果があるのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?本記事では、自動入札の仕組みやメリット、効果的に活用するためのポイントを徹底解説します。
目次
自動入札とは?手動入札との違い
自動入札とは、クリック数やCV数など広告主が設定した目標に基づき、媒体が自動で入札単価を調整する機能を指します。機械学習を活用して、ユーザーのデバイス、所在地、時間帯、使用ブラウザなど多様なシグナルを分析し、各オークションごとに最適な入札額を算出します。
一方、手動入札は各キーワードや広告グループごとに入札単価を手動で設定します。これによって、特定のキーワードに対して意図的に高い入札を行うなど細かな調整ができます。ただし、日々の入札状況や競合の動向をチェックし、適宜調整を行う必要があります。
手動入札と比べると広告運用の効率化と精度向上が期待できます。ただし、自動入札の効果を最大限引き出すには、明確かつ適切な目標設定と継続的な成果のモニタリングが欠かせません。
自動入札機能を利用するメリット
自動入札機能を利用するメリットとしては、大きく以下の2つが挙げられます。
運用の手間を削減できる
設定した目標に基づいて最適な入札価格になるよう自動調整するため、運用者は細かな入札設定から解放され、広告文の改善・追加や新たな戦略立案など他の重要な業務に集中することが可能となります。
機械学習による最適化で成果が出やすい
自動入札は、ユーザーのデバイス、所在地、時間帯、検索クエリといった多様なシグナルをリアルタイムで分析し、各オークションごとに最適な入札額を自動設定できるため、クリック数やCV数の増加が期待できます。
さらに、広告配信を続けることでデータが蓄積されていくため、継続的に配信の精度が向上し、中長期的にみれば費用対効果の改善にもつながります。
自動入札機能のデメリット
データ不足による広告パフォーマンス低下
機械学習を最適化するには、媒体にもよりますが目安として30件程度のコンバージョン数が必要です。特に配信初期でまだ学習期間の場合、意図せずCPA高騰やROAS低下など、パフォーマンスが低くなる可能性があります。
急な配信設定変更への対応が困難
予算や配信設定に大幅な変更を加えてしまうと、せっかく最適な入札価格になっていたところから再度機械学習を行う必要があり、大幅な配信内容の変更をする場合には自動入札のメリットが活かしきれません。
入札単価が決まる仕組み
ここでは、リスティング広告の自動入札で単価が決まる仕組みについて解説します。
1. 自動入札単価の計算では「CVR」が最も重要
自動入札機能を使用すると、各オークションごとに最適化された入札単価が自動で設定される仕組みになっています。目標CPAを設定している場合は、以下の式に基づいて入札単価が算出されます。
| 入札単価=目標CPA×予測CVR |
仮に、目標CPAが3,000円で特定のオークションにおける予測CVRが2%とすると、入札単価は「3,000円×0.02=60円」となります。つまり、予測CVRが高いほど入札単価も高くなることがいえます。
予測CVRは過去のデータやユーザーの行動履歴などに起因するため、さほどデータが蓄積されていない初期段階では手動入札を併用するのがベターです。
2. 「シグナル」からCVRを推定している
シグナルとは、デバイス、地域、時間帯、検索クエリなどユーザーの行動やコンテキストに関する情報を指します。これらのシグナルを活用し、各広告のCVRを予測します。
例えば、19時から20時といった特定の時間帯で高いCVRが見込まれることが過去のデータから予測できる場合は、その条件下で入札額を引き上げる調整が行われます。
自動入札を導入する前に確認すべきポイント
自動入札を導入する前には、下記3つのポイントをおさえておきましょう。
1. CVデータが十分にあるか?
自動入札機能を最大限活用するには、一定数のCVデータが必要となります。自動入札はユーザーの行動や属性を分析し、最適な入札戦略を構築します。データ量が多いほど精度の高い予測と最適化が実現できます。
Google広告では直近30日間で30件以上のCVが、Yahoo!広告では広告グループ単位で7日間に20件以上のCVが推奨されています。この基準を満たすことで十分なデータをもとに効果的な入札調整を行えます。一方で、必要なデータが不足していると精度が悪化する恐れがあります。そのため、データが十分に蓄積されるまでは手動入札を使い、データが集まり次第、自動入札に移行するのが得策です。
2. 学習期間が確保できているか?
導入直後は学習期間が必要で、2〜3週間程度の学習期間を経て最適な入札戦略が構築されることが一般的です。この間、大幅な設定変更をするのは避けましょう。
3. CV数が大幅に変動するタイミングではないか?
セールなど一時的にCV数が変動する時期は通常のパターンと異なるため、システムが適切に学習を行えない恐れがあります。その結果、実際の市場状況に即していない入札戦略が構築されてしまい、広告パフォーマンスに悪い影響を及ぼしかねません。
この問題に対処するため、Google広告では「季節性の調整」機能が提供されています。また、Yahoo!広告でも「スポット調整」という類似の機能があります。セールや特定のイベント期間中に予想されるCVRの変動を事前にシステムに伝えることで、一時的に入札戦略を調整する機能のことを指します。これらの機能を活用することで、一時的なデータ変動が学習結果に悪影響を及ぼすのを未然に回避できます。
自動入札の設定方法
自動入札は、キャンペーンと広告グループの2つのカテゴリで設定が可能です。
1. キャンペーン単位で設定する
キャンペーンとは、広告アカウント内で特定の目的や商品・サービスのカテゴリごとに作成される管理単位のことを指します。キャンペーン単位で自動入札することにはメリットとデメリットの双方が存在します。まずメリットとしては、キャンペーン単位で自動入札を設定することで、複数のキーワードや広告グループを一括管理でき、入札価格の調整にかかる手間を大幅に削減できることが挙げられます。
その反面で、特定のキーワードや広告グループに対して個別の戦略を適用したい場合や、特定の時間帯やイベントに合わせて入札価格を調整したい場合など細やかな調整・コントロールが難しくなるデメリットも存在します。
2. 広告グループ/ポートフォリオごとに設定する
広告グループとは、キャンペーン内で関連性の高いキーワードと広告をまとめた単位を指します。この構造により、特定のユーザー層や検索意図に合わせた広告配信が可能となり、広告の効果を高めることができます。
ポートフォリオは広告グループと似た概念ですが、主に入札戦略の管理単位として機能し、複数のキャンペーンや広告グループをまとめて、全体のパフォーマンス最適化を図るための仕組みのことをいいます。
広告グループ単位で自動入札を行う場合、商品やサービスの特性に応じた柔軟な入札戦略ができるメリットがあります。また、キャンペーンを細分化せずにすむため、データの分散を防ぎ、効率的なデータ蓄積と管理ができます。
ただし、各グループごとに十分なCVデータがない場合は、最適化が機能せず期待した成果が得られないことも。また、広告グループごとに目標値を設定する手間が増えるため、管理が煩雑化することも考えられます。
両方に設定した場合は?
キャンペーン単位と広告グループ単位の両方で自動入札を設定した場合、一般的にはキャンペーン単位の設定が優先されます。これは、キャンペーンの配下に複数の広告グループが存在する構造になっているためです。もし、特定の広告グループに個別の入札戦略を適用したいのであれば、該当の広告グループを別のキャンペーンに移動し、そのキャンペーンに適切な入札戦略を設定しましょう。
なお、広告表示オプションやデバイスの入札単価調整など一部の設定項目については、広告グループ単位の設定が優先されることがあります。
主な自動入札戦略の種類
主な自動入札戦略の種類としては大きく以下の7つに分類できます。それぞれの目的や設定可能範囲を下表にまとめました。
| 名称 | 目的 | 設定可能範囲 |
| ①クリック数の最大化 | 予算内でクリック数を最大化 | キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位 |
| ②目標インプレッションシェア | 検索結果上位への掲載をコントロール | キャンペーン単位、広告グループ単位 |
| ③目標コンバージョン単価(tCPA) | 設定した目標CPA内でなるべく多くのCVを獲得 | キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位 |
| ④目標広告費用対効果(ROAS) | 予算に対して売上や利益を最大化 | キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位 |
| ⑤コンバージョン値の最大化 | 予算内でできるだけ多くのCVを獲得 | キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位 |
| ⑥コンバージョン数の最大化 | 広告予算を活用し、できる限り多くのCVを獲得 | キャンペーン単位、広告グループ単位 |
| ⑦目標インプレッション単価(tCPM) | 予算内でなるべく多くのユーザーへリーチを獲得 | キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位 |
1. クリック数の最大化
予想外の高額なクリック単価を防ぎ、予算内で効率的にクリック数を増やすことができます。特に、広告運用の初期段階やデータが不足している場合に、多くのデータをより早く収集する手段として有効です。しかしながら、この戦略はクリック数の増加に焦点を当てているため、必ずしもCVにつながるとは限りません。
2. 目標インプレッションシェア
この戦略では、認知度の向上や特定のキーワードでの広告露出を高めることができます。例えば、自社のブランド名や主要な商品名での検索結果において確実に広告を表示させたいときに有効です。一方で、目標インプレッションシェアを高く設定すると特に競合が多い市場ではクリック単価が高騰する恐れがあります。
3. 目標コンバージョン単価(tCPA)
設定した目標CPAを維持しながら、CV数を最大化できます。さらに、広告費用対効果(ROI)の最適化にも寄与し、予算内で最大限の成果を上げることが可能となります。
しかしながら、目標コンバージョン単価には注意点があります。効果的に機能させるには、一定数のCVデータが蓄積されていることが条件となります。データが不足していると、システムの学習が不十分となって期待する成果が得られない可能性があります。
4. 目標広告費用対効果(ROAS)
費用対効果が高い広告にはより予算を多く配分し、逆に低い広告にはクリエイティブの改善を実施するといった調整が可能になります。ただし、目標ROASを高く設定しすぎると配信量が抑制されることがあります。
5. コンバージョン数の最大化
上限クリック単価を設定することで、クリック単価の高騰を防ぎ、予算内で効率的にCV数を増やすことができます。特に、広告運用の初期段階やデータが不足しているタイミングで、より迅速に多くのデータを収集する手段として有効です。
6. コンバージョン値の最大化
予算内で売上を最大化するように自動調整することができます。予算が限られている場合に非常に有効な戦略です。しかし、入札額が引き上げられることがあり、クリック単価が高騰する恐れがあります。また、予算内で売上を最大化することに注力しているため、CPAについては考慮されません。
7. 目標インプレッション単価(tCPM)
広告1,000回表示あたりの平均入札額で予算を管理し、設定した予算内でできる限り多くのユーザへリーチを広げることができます。主に、認知獲得を目的としたクリエイティブ重視の広告で成果を発揮できる手法です。
どの設定にすれば良いか迷ったら?
最適な自動入札戦略がわからない場合は、「コンバージョン数の最大化」もしくは「目標コンバージョン単価(tCPA)」からスタートするのがおすすめです。機械学習の精度を上げるためにはより多くのコンバージョン数が必要になりますので、まずは効率よくコンバージョンが獲得できる入札戦略で学習の最適化を図りましょう。
Google広告の自動入札を成功させるコツ
Google広告の自動入札は非常に便利な機能ですが、うまく活用するには仕組みの根本的理解と適切な指標の設定が必須です。
自動入札の仕組みを理解する
自動入札は、CVの確率やクリックの予測に基づいて入札額を調整します。しかし、これはデータの収集と学習に依存しており、広告主が正しい目標設定や予算設定を行わなければ、システムが適切に作動しないことも考えられます。
コンバージョントラッキングの正確な設定が必須
コンバージョントラッキングとは、広告をクリックしたユーザーが最終的に達成したCVを測定する仕組みです。コンバージョントラッキングのタグが正しく設置されていない、不具合でデータが正確に送信されていない場合、広告システムは成果の把握が行えず、適切な形で入札額を調整できません。
また、機械学習の学習にも悪影響を与えます。自動入札では過去のデータをもとに次の入札額を予測するため、データが欠落していたり誤った情報が含まれていたりすると、システムは誤った判断を下し、効率的な広告運用が難しくなります。
予算と目標CPA/ROASの適切な設定
予算や目標CPA、目標ROASが適切に設定されていないと、自動入札のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。例えば、目標CPAが過度に低く設定されていると、競争力のある入札が行われずに広告が表示されにくくなったり、クリック数が減少したりする可能性が上がります。また、目標ROASが高すぎると目標達成のために入札を強化することがありますが、競争が激しくなる場合や市場の変動によって予算が消耗されやすくなることもあります。
さらに、予算の設定も重要です。適切な設定がなされていないと、広告表示回数や目標達成のための機会が不足してしまいます。例えば、予算が不足している場合はGoogleの自動入札機能が効率的に働かず設定した目標に到達する前に予算がショートする事態が発生します。逆に、予算が高めに設定されていると、過剰な入札が行われてしまうリスクが上がります。
インテントマッチとの併用
インテントマッチとは、設定したキーワードと関連した幅広い検索語句に広告を表示することを目的としたマッチタイプです。以前は部分一致と呼ばれていました。インテントマッチは、ユーザーの検索意図をより深く理解するため、多様なシグナルを活用します。そのため、自動入札と組み合わせるとアルゴリズムの学習スピードを向上させることができ、効果的な運用が可能となります。
おすすめの自動入札のやり方・戦略【ケース別】
ケース別に自動入札のやり方・戦略を解説いたします。迷ったら、以下の設定方法を参考にしてみてください。
EC(アパレル・家電・雑貨など)
目標広告費用対効果(ROAS)を選択するのがおすすめです。ROASは広告キャンペーンの収益性を測る指標であり、特にオンラインショップやECサイトでの広告活動においては、売上を最適化するために非常に有効です。
リード獲得型ビジネス(BtoB・不動産・人材・スクールなど)
不動産や英会話教室のようなビジネスでは、購入や契約ではなく問い合わせや資料請求、無料体験申し込みなどがコンバージョンポイントになるため、費用対効果を考慮した入札戦略が重要になります。そのため、目標コンバージョン単価(tCPA)またはコンバージョン数の最大化を選択するのがおすすめです。
来店促進(飲食店・美容院・クリニックなど)
十分な予約数や問い合わせ数を獲得しつつ、一定の範囲にCPAを抑えられるのであれば、目標コンバージョン単価(tCPA)を活用するのは合理的な選択といえます。しかしながら、オンライン上での予約やクーポン取得が実際の来店につながる保証はなく、広告による効果測定が難しいケースもあります。
来店促進を目的とした際には、「来店コンバージョン」を測定できる設定を活用し、目標広告費用対効果(ROAS)やコンバージョン数の最大化などの戦略と組み合わせるのが有効です。
クリック重視(メディア・ブログ・ニュースサイトなど)
広告収益モデルのビジネスにおいて、クリック数の最大化を自動入札戦略として選択するのは、多くのケースで適切な選択といえます。広告収益の大半がページビューやクリック単価に依存しており、サイトへの訪問者数を増やすことが売上に直結するからです。
ブランド認知向上(化粧品・高級商材・イベントプロモーションなど)
ブランドの認知向上が目的であれば、目標インプレッションシェアを選択することが非常に効果的です。ブランドの認知拡大を狙う場合、クリックやCVよりも「どれだけの人に見られたか?」が重要になります。ブランド名や製品名などのキーワードで検索された際に確実に広告が表示されるようにすることで、ユーザーの目に留まる機会を増やし、ブランド認知を獲得できます。
期間限定プロモーション(セール・イベントなど)
目的に応じて「コンバージョン数の最大化」「クリック数の最大化」「目標コンバージョン単価(tCPA)」のいずれかを選択しましょう。
短期間で成果を上げることが最優先事項なら、コンバージョン数の最大化が有効です。一方、新商品のプロモーションやキャンペーンの告知において認知度を高めたい場合はクリック数の最大化がおすすめです。また、広告費用対効果(ROI)を一定維持しながらCVを獲得したい場合は、「目標コンバージョン単価(tCPA)」がベターです。
自動入札機能の設定でよくあるQ&A
自動入札を設定したのに成果が出ないのはなぜ?
自動入札を設定しているのに成果が出ない原因としては、まず「コンバージョンデータの不足」「予算上限が低すぎる」「コンバージョントラッキングの設定ミス」の3つが考えられます。
コンバージョントラッキング関連のミスで多いのは、Google AnalyticsやGoogle Tag Managerなどのタグの不適切な設定や間違った場所への設置などが挙げられます。また、イベントトラッキングコードの記述ミスや複数のタグが競合している場合も同様に、CVが正確に計測されません。
次にCVデータについては、具体的に目標コンバージョン単価(tCPA)では過去30日間で少なくとも30回以上、目標広告費用対効果(tROAS)の場合は、過去30日間で50回以上のCVが望ましいとされています。
最後に予算ですが、厳しく制限をかけていると成果が出にくくなることがあります。これは、上限CPAを設定することでシステムの柔軟な入札調整が制約され、最適なパフォーマンスが得られにくくなる可能性があるからです。ただし、上限CPAを設定しないと高額な入札が行われるリスクも考えられるため、慎重に検討しましょう。
学習期間中にやってはいけないこととは?
学習期間中に入札戦略や目標CPAや目標ROASを変更することは控えましょう。過度に設定を変更すると、その度に学習がリセットされてしまい、最適化が遅れたり効果が出にくくなったりする可能性があります。また、広告クリエイティブやランディングページを改善するとCTRやCVRに直接的な影響を与える可能性があるため、こちらも同様に変更は避けた方がベターです。
万が一、変更したい場合は目標CPA、目標ROASは20%ずつ変更するなど、段階的に調整することをおすすめします。
自動入札が向いていないケースとは?
十分にデータが蓄積されていない新規キャンペーンでは、自動入札が適切に機能しないことがあります。また、限られた予算内でクリック単価を一定に抑えるなど、細かな戦略を検討しているケースも自動入札は不向きです。自動入札では想定外の高額入札が発生することがあり、費用対効果が悪化することもあります。
さらに、セールやプロモーションなど特定の期間中のみ実施する広告にも適していません。自動入札は一定の学習期間を必要とするため、手動入札のほうがより適した選択肢となります。
入札単価が極端に高騰・低下する原因と対策は?
まず、入札単価が極端に高騰する原因は大きく2つ考えられます。まず1つが目標CPAや目標ROASの設定が実態と乖離していることです。例えば、目標CPAを過度に高く設定しているとGoogleのアルゴリズムはより高額な入札を行い、CV獲得を優先します。同様に目標ROASを低く設定しすぎると、広告費を積極的に投下するようになり、結果的に入札単価が上昇することがあります。
もう1つが競合の入札額の変化です。特に、繁忙期やセール期間中では同じキーワードに対して多くの広告主が入札を行い、競争が激化する傾向にあります。こうした状況下では、入札単価が上昇しがちです。対策としてはシーズナリティを考慮してキーワードを調整したり、除外キーワードを設定したりすることが有効です。
次に、自動入札設定を行ったのにもかかわらず入札単価が極端に低下する場合は、CVデータの不足が原因として挙げられます。Googleの自動入札アルゴリズムは過去のデータをもとに最適な入札額を算出する仕組みになっているため、データが十分に蓄積されていないと適切な判断を下せず、保守的な入札を行うことがあります。
もう1つ要因として考えられるのがCTRが低い場合です。Google広告の自動入札アルゴリズムは広告のパフォーマンスを総合的に評価し、オークションでの競争力を考慮しながら最適な入札単価を決定します。CTRが著しく悪いと広告の関連性が低いと判断され、結果的に入札単価が引き下げられることがあります。広告文の改善、訴求ポイントの明確化、適切な広告フォーマットの活用、ターゲティングの最適化などを行い、ユーザーの検索意図と広告文の整合性を高めましょう。
まとめ
リスティング広告の自動入札は、テクノロジーの進化によって日々精度が向上しており、広告運用者の負担を軽減しながら成果の最大化を図る手段となっています。しかし、自動入札は万能ではなく、設定やモニタリングを怠ると意図しない結果を招く恐れも。効果的に活用するためには、目的に応じた戦略を選択し、継続的にパフォーマンスを分析・改善していくことが肝要といえるでしょう。
