GoogleアナリティクスのバージョンがGA4に変わって、さまざまなデータの名称・見方・考え方が変わりました。
それにともない、新規ユーザーの定義や見方がわからない方も多くなっているかもしれません。これからGoogleアナリティクスをマスターしようと考えている方なら、なおさら難しいでしょう。
本記事では「新規ユーザー」だけでなく、それにまつわる知識についてもまとめています。取得したデータの活用方法も紹介しているので、Webサイト改善のためにぜひお役立てください。
目次
新規ユーザーとは
新規ユーザーといっても「ユーザーの数」を示しているわけではありません。では一体、新規ユーザーは何を表しているのでしょうか。
新規ユーザーの定義は、Googleアナリティクスの新しいバージョンであるGA4と、従来の UAにおいて考え方が異なります。
それぞれの考え方についてご紹介します。
GA4におけるユーザーの定義
GA4で知っておくべき「新規ユーザー」と「リピーター」の定義について解説します。
新規ユーザー
新規ユーザーとは、初めてWebサイトにアクセスしたユーザーを指します。
新規ユーザーになる条件は、過去2年以内にWebサイトにアクセスしていない人です。過去2年より前の履歴しかない場合は、新規ユーザーとして扱われるということです。
ユーザーの識別は、
- ユーザー ID
- Google シグナル
- デバイス ID
- モデリング
の情報をもとに実施され、使用するデバイス・ブラウザが異なる場合でも、同一ユーザーとして認識できるようになりました。
リピーター
リピーターとは、過去2年以内に2回以上アクセスしたユーザーを指します。
UAにおけるユーザーの定義
新規ユーザー
UAにおける新規ユーザーは、初めてWebサイトにアクセスしたブラウザのことを指します。
GA4との大きな違いは、ブラウザの数を数えるため、以下の現象が起こる点です。
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ユーザー数といっても、UAでは正確に利用者の数を数えているわけではなかったため、注意が必要でした。上記の点を解消したのが、新しいGA4です。
リピーター
GA4と同じく、リピーターとは過去2年以内に2回以上アクセスしたユーザーのことをいいます。
新規ユーザー数のチェック方法
次にGA4における、新規ユーザー数の確認方法をご紹介します。
【GA4での操作方法】
- Googleアナリティクスにログインし、ホーム画面を表示する。
- 画面左側のメニューのなかから「ユーザー」→「ユーザー属性」→「ユーザー属性の詳細」を選択する。
- ディメンションを切り替え「新規ユーザー数」を追加する
新規ユーザー数のデータを確認できたら、何をどう考えればよいのでしょうか。次に、データの活用方法をご紹介します。
新規ユーザー数のデータを活用する方法
ここでは、データの活用方法を2つ解説します。
新規ユーザーとリピーターではユーザーの特性もニーズも異なるため、データを分析して、それぞれにどうアプローチするべきかを理解することが大切です。
データの活用方法を知って、Webサイトの改善やコンバージョンアップを目指してください。
広告のターゲティングに生かす
新規ユーザーとリピーターのどちらが多いのかをチェックすることで、どのようなユーザーに広告が効果的に作用しているのかがわかります。さらにユーザーのインタレスト(興味関心)をチェックすると、広告のターゲティングの目安になります。
たとえばインタレストをチェックしたとき「スポーツ・フィットネス/スポーツファン/野球ファン」のユーザーが多いなら「イベント/スポーツ」で広告を出すとよいでしょう。
ユーザーの興味関心をチェックするには、「ユーザー/インタレスト」のレポートをチェックしてみてください。
デザインの改善に生かす
新規ユーザーのユーザー属性をチェックすると、どのデバイスからの流入が多いかを分析できます。優先して修正すべきデバイスがわかるので、デザイン・UI/UXの改善に生かしましょう。
たとえば、トップページへの流入数が多く、他のページへの遷移が少ないケースでは、トップページから別ページへ移動するための操作性をよくする必要があります。
デバイスごとにデータを分析するときは「ユーザー数/モバイル/概要」でチェックしてみてください。
ユーザー数についてのよくある疑問
ユーザー数に関連する、よくある質問をまとめました。
セッション数よりユーザー数が多い理由は?
セッション数とユーザー数のカウント方法の違いから、ユーザー数のほうが多くなるケースがあります。
計測方法の違いは以下のとおり。
- セッション:最初に訪問したページにカウントされる
- ユーザー数:それぞれのページにカウントされる
訪問するページが多ければ、それぞれのページでユーザー数のカウントが増えていくため、ユーザー数のほうが多くなることがあるのです。
GA4でユーザー数が合わない原因は?
ユーザー数の指標には「総ユーザー数」というものがあります。これは、サイトやアプリを操作したユーザーの合計数です。「総」とつくので、新規ユーザー数とリピーター数を足せば総ユーザー数の数値と一致しそうなものですが、実は一致しません。
ユーザー数が合わないのは、1人のユーザーが一定期間内にWebサイトに訪問した場合、新規とリピートの両方に該当するケースがあるためです。
- Webサイトに初めて アクセスしたとき:新規ユーザー数を1としてカウント
- Webサイトにリピートでアクセスしたとき:リピーター数を1としてカウント
- Webサイトに訪問したとき:総ユーザー数を1としてカウント
以上からわかるように「新規ユーザー数+リピーター数」は、総合ユーザー数にはならないのです。
まとめ
GoogleアナリティクスのバージョンがGA4になり、以前からGoogleアナリティクスを使用している人でさえデータチェックがしにくい状況になりました。
これからデータチェックを始める方も、難しいと感じることは多々あるとは思いますが、正確にデータをチェック・分析すれば、Webサイトの改善、ならびに商品やサービスの売上アップにもつながります。
わからないことはひとつひとつ解消し、ぜひGoogleアナリティクスを使いこなしてくださいね。