SNS広告を始めるにあたって「費用相場が分からない」「予算の決め方を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、SNS広告の基本、媒体ごとのSNS広告の特徴と費用相場、予算設計のコツ、費用対効果を高める方法などを詳しく解説していきます。
目次
SNS広告の基本情報
SNS広告とは、Facebook、Instagram、X、TikTok、LINE、YouTubeといったSNSに掲載するWeb広告を指します。近年ではSNSの影響力が高まり、消費者にとってはSNSを通じて購買に至るケースが増加しています。そのため、企業にとってSNSマーケティングは重要な戦略の一つとなっています。
SNS広告はいくらから始められる?
SNS広告は数千円からでも始められますが、費用相場は月3万〜30万円が一般的と言われています。しかし、媒体や商材、広告フォーマットなどによって大きく異なりますので、詳しい予算の考え方は本記事で詳しくご紹介します。
SNS広告と他のWeb広告の違い
他のWeb広告の違いは、多くのユーザーへ情報を届けることに優れており、認知向上やブランディング目的に適している点です。
SNS広告の大きなメリットとして、ユーザーの属性や興味関心、いいねやシェアなどのユーザーの行動履歴に基づきターゲティングができることが挙げられます。若者を中心に情報収集の手段としてSNS検索を行うケースが増えてきている今だからこそ、SNS上から収集したデータでのターゲティングが最大の強みと言えるでしょう。
さらに、すでに購買意欲が高まっている顕在層をターゲットとするリスティング広告と比べて、SNS広告はニーズが顕在化していないものの関連するジャンルやテーマに興味は持っているといった潜在層へのアプローチにも役立ちます。
SNS広告が効果を発揮する場面
SNS広告が効果を発揮する主な場面としては、
- ブランド認知を優先したい
- 若年層へリーチさせたい
- ビジュアル的に訴求したい商品がある
- 検索ボリュームが少ない商材やサービスである
- 少額から出稿したい
などのケースが挙げられます。それぞれのSNSによってユーザー層に違いはありますが、全体的に若年層が多い傾向にあるため、若い世代をターゲットにしたい際にはSNS広告が最適です。
SNS広告の費用を決める仕組み
広告費用を決める仕組みは、SNSのプラットフォームごとに異なります。表示回数やクリック数、動画視聴時間などの指標に基づいて、課金の仕組みや測定基準が設定されており、広告のパフォーマンスに連動した料金設定となっています。
SNS広告の主な課金方式
ここでは、SNS広告の主な課金方式6種類をご紹介します。
クリック課金(CPC)
クリック課金は、広告がクリックされるたびに料金が発生する課金方式です。
クリック課金(CPC)は、1クリックあたり50円~300円が一般的です。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに料金が発生する課金方法です。
インプレッション課金(CPM)は、1,000回表示あたり500円~1,500円が一般的です。
動画再生課金(CPV)
動画再生課金は、動画広告が1回視聴されるごとに料金が発生する課金方式です。
動画再生課金(CPV)は、1再生あたり5円~60円が一般的です。
アプリインストール課金(CPI)
アプリインストール課金は、ユーザーが広告主のアプリをダウンロードしてインストールした際に料金が発生する課金方式です。
アプリインストール課金(CPI)は、1インストールあたり100円~600円が一般的です。
エンゲージメント課金(CPE)
エンゲージメント課金は、エンゲージメント数に基づいて料金が発生する課金方式です。エンゲージメントとは、「いいね」「シェア」「コメント」などのユーザーのアクションを指します。
エンゲージメント課金(CPE)は、1エンゲージメントあたり40円~100円が一般的です。
フォロー課金(CPF)
フォロー課金は主にLINEの「友だち追加広告」やX広告で用いられる指標で、ユーザーが自社アカウントをフォローした際に料金が発生する課金方式です。
フォロー課金(CPF)は、1フォローあたり40~100円が一般的です。
広告費用を左右する主な要因
広告費用は、広告の種類やターゲティング、競合状況などによって変動します。広告費用を左右するそれぞれの要因について解説します。
配信プラットフォーム
配信するプラットフォームによって、理想的な効果を得るために必要な費用目安は異なります。費用感は後述しますが、SNSのユーザー層や特徴、広告の目的から自社に適したSNSを選択するのが良いでしょう。
広告のターゲティング精度
興味関心の低いユーザーに広告を掲載してもクリックされにくく、もしクリックされてもコンバージョンに結びつきにくくなります。つまり、コンバージョンの見込みが低いユーザーに多く配信されてしまうと、広告費の高騰に繋がります。広告の目的に応じて、適切なターゲティングが必要です。
広告の競合性
競合の出稿状況、季節やイベント、商材や業界の難易度などによっても広告費用は変動します。例えばクリスマスや母の日などのイベントシーズンには、競合の広告が多くなり広告費用が増加する傾向にあります。
【媒体別】SNS広告の特徴と費用相場
Facebook広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | 画像、動画、ストーリーズ、カルーセル、スライドショー、コレクション、プレイアブル |
| 配信面 | Facebookフィード、Facebook Marketplace、Facebook動画フィード、Facebook右側広告枠、Facebookビジネス発見、Facebookストーリーズ、Facebookリール、Facebookインストリーム動画、Facebook検索結果 |
| 採用されている課金方式と費用相場 | クリック課金(CPC):1クリックあたり100〜200円
インプレッション課金(CPM):1,000インプレッションあたり500〜3,000円 |
| 月間予算目安 | 月10~30万円程度 |
費用相場は広告の出稿目的によって大きく変わります。認知・リーチが目的であれば比較的安価で配信でき、ウェブサイトへの誘導やコンバージョン獲得など、ユーザーに求める行動レベルが上がるにつれて費用も上がっていきます。
また、Facebookの媒体特性上、toB商材・高価格帯の商材(金融、不動産、車、保険)などとも相性がよいですが、toC向け商材や低価格商材と比較すると、費用相場が高騰しやすい傾向にありますので商材別の単価も考慮する必要があります。
Instagram広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | 画像、動画、カルーセル、コレクション |
| 配信面 | 写真広告、動画広告、ストーリーズ広告、カルーセル広告、コレクション広告、発見タブ広告 |
| 採用されている課金方式と費用相場 | クリック課金(CPC):1クリックあたり150〜300円
インプレッション課金(CPM):1,000インプレッションあたり500〜3,000円 アプリのインストール課金(CPI):1インストールあたり100~250円 動画の再生時間による課金(CPV):1再生あたり5~20円 |
| 月間予算目安 | 月3~10万円程度 |
Facebook広告に比べてCPCがやや高くなりやすい傾向があります。主な要因としては、Instagramは若年層中心・視覚重視のプラットフォームであるためユーザーがクリックなどの行動を起こしやすいこと、競合が多い反面Facebook広告よりも配信面が限られているため、広告配信が集中することなどが考えられます。
Meta広告マネージャからFacebook・Instagramの両方にまとめて広告配信ができますが、手動で配信面を制限することができるため、広告の目的や商材によって配信先をコントロールすることで、コスト効率よく広告成果を上げることが可能です。
X(Twitter)広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | テキスト、テキスト+画像、テキスト+動画、カルーセル |
| 配信面 | プロモ広告、フォロワー獲得広告、Amplify、テイクオーバー、ライブ、ダイナミック商品広告、コレクション広告、 |
| 採用されている課金方式と費用相場 | クリック課金(CPC):1クリックあたり25円~200円
インプレッション課金(CPM):1,000インプレッションあたり400円~650円 アプリのインストール課金(CPI):1インストールあたり100~250円 動画の再生時間による課金(CPV):1再生あたり5~20円 エンゲージメント課金型(CPE):1エンゲージメントあたり40~100円 フォロー課金(CPF):1フォローあたり40~100円 |
| 月間予算目安 | 月10~30万円程度 |
X広告は、他のSNSと比べてCPCの下限が低く、費用を抑えて配信しやすい媒体です。一方で、エンゲージメントや拡散を重視した配信では、CPEやCPFが積み上がりやすく、結果として費用が膨らむケースもあります。
拡散力の高い媒体特性上、認知目的の配信では比較的コスト効率が良い一方で、コンバージョン獲得を目的とした場合は費用対効果にばらつきが出やすい傾向があります。目的に応じて課金方式を明確に分けて設計することが、費用最適化のポイントです。
TikTok広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | 動画、静止画 |
| 配信面 | 起動画面型広告、インフィード広告、チャレンジ広告 |
| 採用されている課金方式と費用相場 | クリック課金(CPC):1クリックあたり30円~100円
インプレッション課金(CPM):1,000インプレッションあたり100円~1,000円 動画の再生時間による課金(CPV):1再生あたり5~20円 |
| 月間予算目安 | 月50万円~ |
TikTok広告は、運用型広告のCPC・CPM自体は他媒体と大きく変わらないものの、広告の要となるクリエイティブ検証のために一定の配信量を確保しないと学習が進みにくく、成果を実感するためには初期費用が高くなりやすい媒体です。
特にインフィード広告や起動画面広告などのメニューでは、最低出稿金額や制作コストが高くなりがちなため、少額運用には不向きなケースもあります。動画クリエイティブの質が成果に直結するため、広告費だけでなく制作費も含めた総コストで判断することが重要です。
LINE広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | 動画、静止画 |
| 配信面 | トークリスト、LINE NEWS、LINE VOOM、ウォレット、LINEマンガなど |
| 採用されている課金方式と費用相場 | クリック課金(CPC):1クリックあたり25円~200円
インプレッション課金(CPM):1,000インプレッションあたり400円~650円 |
| 月間予算目安 | 月30万円~ |
LINEは日常での利用シーンが固定されているユーザーが多く、配信面や表示ロジックの変動も比較的少ないため、他媒体と比べてCPC・CPMの上下動が起こりにくい傾向があります。
ユーザー母数が非常に多いため、リーチ目的の配信ではコスト効率が出やすい傾向がある一方で、配信面のバリエーションが広く、自動配信に任せた場合は成果につながりにくい面にも配信され、費用が分散しやすい点には注意が必要です。
YouTube広告
| 媒体の特性 |
|
| 広告表示形式 | 動画、静止画(ディスプレイ広告のみ) |
| 配信面 | インストリーム広告、インフィード動画広告、バンパー広告、マストヘッド広告、ディスプレイ広告、YouTube ショートの広告 |
| 採用されている課金方式と費用相場 | 動画視聴課金(CPV):1再生あたり5~20円
クリック課金(CPC):1クリックあたり3~100円 インプレッション課金(CPM):1,000回表示あたり400~600円 |
| 月間予算目安 | 月10万円~100万円程度 |
YouTube広告は、CPVが比較的安価で、動画を使った認知拡大を低コストで行いやすい媒体です。特にスキップ可能なインストリーム広告では、視聴単価を抑えた配信が可能です。
一方で、スキップ不可広告やマストヘッド広告などのプレミアム枠は費用が高額になりやすく、出稿目的を明確にしないと費用対効果が合わないケースもあります。費用相場は広告フォーマットによる差が大きいため、目的別に使い分けることが重要です。
SNS広告の予算の決め方
1. 広告費にあてる割合を決めて逆算する
売上のうち◯%を広告費に充てると決めて金額を算出する方法です。例えば、売上目標を月500万円として、その中から広告費にあてる割合を5%と決めた場合、広告費用は25万円になります。
この方法は簡単に予算を決めることができますが、一律「◯%」としてしまうと費用対効果が深く考慮されておらず、最終的な利益率が低くなる恐れがあるため注意が必要です。なお、認知拡大が目的の場合はこの決め方でもよいでしょう。
2. CPA(顧客獲得単価)を基準にする
リード獲得・購入・申し込みなど、「獲得系」と呼ばれる広告で一般的に使われる予算の決め方で、目標CPAと目標CV数から予算を割り出します。例えば、目標CPAが2,500円で、月50件のCVを獲得したい場合は、「2,500円×50件=125,000円」が必要になります。
目標CPAの決め方
すでに広告配信実績がある場合は過去のデータをもとに目標CPAを決めることができますが、初めて広告出稿をする場合は商材の価格・原価・媒体・市況などから計算をする必要があります。
まずは、許容CPA(損益分岐点)を把握し、何円までなら赤字にならないかを把握しましょう。例えば、1万円の商材で原価が4,500の場合、CPAを5,500円までに抑えなくてはいけません。上限CPAをそのまま目標にすると利益が残らないため、許容CPAより下げた金額を目標CPAとします。
ただし、配信直後のCPAは想定より悪化しやすく、機械学習が安定するため一時的に膨れ上がる可能性もあるため、バッファを持った予算を確保しておくと安心です。
3. LTV(顧客生涯価値)を基準にする
定期購入や繰り返し使う日用品など、リピート購入が前提の商材に向いている決め方であり、リピート購入回数の平均をもとに予算を計算します。
単発購入のみを前提にするか、リピート購入まで含めるかで、許容できるCPA(顧客獲得単価)は大きく変わります。ここでは、同じ商材を例に「単発購入のみを前提にした場合」と「LTVを考慮した場合」を比較してみましょう。
1. 単発購入のみを前提にした場合
| 商品単価:10,000円
原価:4,500円 1件あたりの粗利:5,500円(55%) |
この場合、赤字にならない上限CPAは 5,500円です。月50件のコンバージョンを狙う場合の最大月額予算は以下のようになります。
| 月50件のCVを獲得したい場合 5,500円 × 50件 = 27.5万円/月 |
2. LTVを考慮した場合
次に、同じ商材でリピート購入が発生するケースを考えます。
| 商品単価:10,000円
原価:4,500円 1件あたりの粗利:5,500円(55%) 平均購入回数:3回 平均継続年数:1年 |
この場合のLTVは「10,000円×3回×1年=30,000円」になり、1人の顧客が生み出す総売り上げは3万円と分かります。ここから赤字にならない上限CPAを算出すると、「LTV30,000円×利益率55%=16,500円」です。
単発購入同様、月50件のコンバージョンを狙う場合の最大月額予算は以下のようになります。
| 月50件のCVを獲得したい場合
16,500円×50件=82.5万円/月 |
単発購入の27.5万円と比べて、3倍まで広告費用をかけることができる計算になりました。CPAを基準にする場合と同様に、実際には最大金額をそのまま予算にすると利益が残らないため、「そのうち広告費に当てるのは30%までとする」などの調整は必要ですが、LTVから予算を決めることで、広告予算を「コスト」ではなく「投資」として設計できるようになります。
【3万/10万/30万】月額予算別の出稿イメージ
媒体によって理想的な予算は異なりますが、大まかな月額予算別の出稿イメージをご紹介します。
月額3〜10万円でできること
著しく高い効果は感じづらいため、商材を絞って特定のターゲットに配信するのに適した予算です。特定のキャンペーンやイベント、商品告知、特定のエリアへの配信におすすめの金額です。
出稿例|Meta広告(Instagram / Facebook)…獲得テスト
【目的】
商品・サービスの反応を見る(CVテスト)
【商材例】
・単価3,000〜10,000円のEC商品
・地域密着型のサービス(美容室、ジム、学習塾など)
【配信設計】
・配信エリアや年齢・性別を絞り込む
・広告クリエイティブは1〜2パターンに限定
【ポイント】
媒体の学習量が不足しやすいため、成果を安定させるというより「反応を見る」目的向き
月額10〜30万円でできること
広範囲のターゲティングや複数広告の運用が可能になる予算です。全国規模への配信、認知拡大にも効果を発揮するため、集中的に配信を行いたい場合には月10万円以上の予算を組むと良いでしょう。
出稿例|Meta広告…獲得系+改善運用
【目的】
安定したCV獲得、広告改善
【商材例】
・EC(コスメ・日用品・アパレルなど)
・BtoCサービス(スクール、サブスク)
【配信設計】
・広告セットを2〜3本に分ける
・クリエイティブも複数パターン用意
【ポイント】
機械学習が進みやすく、CPA改善や勝ちパターンの発見が可能
月額30万円〜できること
柔軟な広告配信に加えて、難易度の高い商材・業界への出稿や他の広告手法との組み合わせも検討できる予算です。一般的には、月に30万円程度がSNS広告の相場として考えられています。
出稿例|SNS広告+検索広告(リスティング)の組み合わせ
【目的】
指名検索・顕在層の取りこぼし防止
【商材例】
・比較検討されやすい商材
・サービス系、BtoB商材
【配信設計】
SNS広告で認知→検索広告で獲得
【ポイント】
広告全体の費用対効果を安定させやすい
初心者でも安心!予算管理のポイント
出稿目的を明確にする
広告運用の成功には、明確な目的設定が必要不可欠です。企業によって広告の目的は多様であり、ECサイトの認知度向上、実店舗への集客、売上拡大など、それぞれ異なるビジネス目標があります。
重要なのは、広告運用を通じて何を達成したいのかという目的を明確にし、それに基づいて広告戦略を設計することです。目的を明確にしておくことで、適切な運用を行うことができます。
小額からスタートして効果を測定する
SNS広告の平均的な月間予算は約30万円とされていますが、これは絶対的な基準ではありません。より少ない予算での広告運用も十分に可能です。
特に初心者の方が自社で広告運用をしていく場合には、最初から予算を上げ過ぎなくても問題ありません。運用に慣れるまでは、少額からスタートして効果を測定していくのが良いでしょう。ただし、少額すぎても効果が見えにくいことがあるので注意しましょう。
運用データをもとに継続的に予算調整を行う
予算管理のポイントは、一度設定した金額のままにするのではなく、配信結果をもとに増額・減額の判断を行うことです。最初の予算設計ももちろん大切ですが、PDCAを回すことを前提に運用していきましょう。
SNS広告の費用対効果を高める方法
ここからは、費用対効果を上げるためのポイントを解説していきます。
1. ターゲティングの精度を高める
SNS広告の費用対効果を向上するには、次のような方法でターゲティングの精度を高めていく必要があります。
媒体の特徴を理解する
SNSの広告戦略は、それぞれの媒体の特徴を理解することが成功の鍵となります。SNSごとにユーザーの年齢層や利用者数は、全く異なります。自社のサービスや商品の特徴をふまえてターゲットユーザーの多い媒体を選ぶことで、効率的かつ効果的な広告配信が可能になります。
ターゲットの解像度を上げる
SNS広告に限らず、自社のターゲット像の解像度を上げることは非常に重要です。ターゲットが定まっていないと、ターゲティングやクリエイティブにも迷いが生じます。
ターゲティングのNG例は「都心部在住の20代女性」「30〜40代の男性」など、属性だけで決めてしまうこと。それ以外に「どんな悩みを持っているか」「どんな生活スタイルか」「何に興味を持っているか」など、ユーザーが何をもとに意思決定するかが見える、サイコグラフィックを徹底的に分析することが重要です。
リターゲティング配信を活用する
自社に興味を持ったユーザーを取りこぼさないよう、積極的にリターゲティングを活用しましょう。リターゲティングは、自社サイトにアクセスしたことがあるユーザーに対して広告を配信するものです。潜在層よりもコンバージョン率が高く、さらに費用対効果を高めることができます。
フリークエンシーで表示回数を制限する
フリークエンシー設定を行うことで、同じユーザーに広告を表示する回数を指定できます。接触回数を増やすことで購買意欲が高まるという可能性もありますが、同じクリエイティブの広告が何度も表示され続けるとユーザーも飽きてしまいます。同じユーザーに対しては最低限の広告表示にしておくことがおすすめです。
▶︎関連記事
2. 広告クリエイティブを工夫する
SNS広告の費用対効果を向上するには、次のような方法で広告のクリエイティブの質を高めていく必要があります。
媒体に適したトンマナで作成する
広告のクリエイティブは、コンバージョンを左右する重要な要素です。せっかく狙っていたターゲットに広告が届いたとしても、魅力的なクリエイティブでなければ、コンバージョンには結びつきません。
クリエイティブを作成する際には、媒体ごとに広告の見え方を理解してから行うのがおすすめです。例えばInstagramのストーリーズではスワイプをイメージさせるデザイン、フィードでは目に留まりやすいテキスト配置にするなど、配信面に適したデザインを採用しましょう。
訴求軸・キャッチコピーを変更する
自社が打ち出したいメリットとユーザーに刺さる内容は違うかもしれません。広告で訴求する商品やサービスは、ターゲットの悩みや課題を解決できるもの、ニーズを満たしたものになっていますか?ターゲットに刺さる訴求軸になっているかは繰り返し検証を行い、最適な訴求内容になるようブラッシュアップを重ねましょう。
ABテストを活用して最適なクリエイティブを探る
より効果的にSNSを運用するために、広告クリエイティブは日々ABテストをするのがおすすめです。ABテストとは複数パターンの広告表現を比較して、効果が高い広告を導き出す手法です。効果が高かったクリエイティブの要素を分析し検証を繰り返すことで、広告の精度も上がっていきます。同じ広告をずっと使用せず、最適なクリエイティブになるように常に改善し続けることが必要です。
初心者がつまずきやすいポイントとその対策
ここからはSNS広告の初心者がつまずきやすいポイントと対策を解説していきます。
広告の効果が出ない場合に確認すること
SNS広告の効果が出ない場合には、次のような点を確認してください。
設定ミス
広告設定にミスがあると、キャンペーンの成果や広告運用全体にも悪影響を及ぼす可能性があります。設定漏れや想定外の配信設定になっていないか、確認を怠らないようにしましょう。
特に経験の浅い初心者の方は、
- キャンペーンの配信期間
- 配信エリア
- リンク先のURLの誤り
- 予算配分
- 広告の承認状況
上記を間違える可能性が高いので、広告配信を設定ミスによって台無しにしないように注意しましょう。
ターゲット層のずれ
顧客理解が不十分な状態では、コンバージョンの可能性が低いユーザーに多く配信されてしまっている可能性があります。広告のターゲティングを適切に設定することで、ターゲットの特性や興味に最適な広告文を届けることができ、広告の効果と効率を大幅に向上させることができます。
ターゲットを決める代表的な方法には、ペルソナ分析やSTP分析があります。
ペルソナ分析は架空の顧客像を作り出し、顧客行動や心理などを理解する手法です。
STP分析は「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の頭文字をとった言葉です。市場を細分化してその中から狙うべき市場を決定し、競合と比較しながら自社の商品やサービスの位置づけを決定する手法です。
広告を配信する前に上記の分析をきちんと行い、ターゲットを絞り理解しておきましょう。そうすることでターゲット層のずれをなくし、よりユーザーのニーズにマッチした広告を作成することができます。
広告の審査に通らないケース
ここからは広告の審査に通らないケースをご紹介します。
例えばLINE広告では、下記の業種・サービスの配信を禁止しています。
|
その他のSNS広告でも上記のようなコンテンツはほぼ禁止となっています。禁止コンテンツに該当するものは例外なく配信できませんので、それぞれのポリシーを確認しておきましょう。
その他にも、効能効果を逸脱している表現やユーザーが不快と感じる表現、効果保証の印象を与える表現などの訴求はできません。ユーザーに誤解を与えるような表現はしないように注意しましょう。
SNS広告運用をプロに任せるメリット
最後に、SNS広告運用をプロに任せるメリットとデメリットについて解説します。
広告代理店を利用するメリット
| メリット | デメリット |
| 豊富な知識があるプロに任せられる | 手数料分の追加費用が発生する |
| 複数のSNS広告運用が可能 | 自社にノウハウやデータが蓄積されない |
| 広告代理店のノウハウが得られる | |
| 運用作業の時間削減になる | |
| 炎上リスクを軽減できる | |
| 高いクリエイティブの広告が作成できる |
また広告出稿を検討しているSNSの取り扱いがその広告代理店であるかどうかや、その会社の得意分野や専門性に関しても確認しておきましょう。
広告代理店に依頼する場合の費用目安
広告代理店に依頼する場合には、クリエイティブの制作費の他に、SNS広告の運用代行費として運用額の20%が手数料となることが多いです。
(計算例)広告費用が月100万円の場合
広告手数料:100万円 × 20%=20万円
支払合計:広告費用100万円 + 手数料20万円=合計120万円
となります。
※広告費に手数料が含まれた内掛けなのか、広告費に手数料を加えた外掛けなのかは代理店ごとに異なるため確認しておきましょう。
上記の相場を理解し、詳細は広告代理店へ問い合わせを行いましょう。